2014年7月10日木曜日

ありのままのあなたで③

サリーがまだ幼稚園に通っていたころのことでした。
公園の砂場で小さなサリーがおやまをつくって遊んでいると、
小学校から帰る途中のお兄さんウサギたちがやってきて、
こんなことを言ったのです。
「やぁい、黒首サリー!知ってるか?体が黒くなるのはなぁ、ダメなウサギだけなんだぞう!
サリーはダメウサギだ!うつるから、あっちへ行け。」
そういって、ゲラゲラ笑いながら、逃げて行きました。
 サリーは思いました。
(私はダメな子なんだ。だから、首だけ黒いんだ。
このまま放っておいたら、全身が真っ黒になってしまうかもしれない!
この黒い首をなんとかしなきゃ!!)
 それからというもの、サリーは首の毛が白くなるように、
お風呂に入ると、ごしごし、ごしごしと首を洗ました。
それでも肌が赤くなるだけで、いっこうに白くなりません。
それでもあきらめられず、毎晩神様に一生懸命お祈りをしました。
「神様、サリー、いい子になるから、あたしの首をまっしろにしてください。」
それでも願いは通じず、首の毛は黒いまま、サリーは小学校へあがることになりました。
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