2014年7月10日木曜日

ありのままのあなたで⑪

帰り道のこと、
サリーはピョンにすべてを打ち明けました。
子供のころに、
黒い毛を馬鹿にされて、
悲しかったこと。
自分がダメな子なんだと思ったこと。
黒い毛を隠して学校へ来ていたこと。
本当は、
いつかはみんなにばれてしまうのではないかと、
ずっとびくびくしていたこと。
友達と遊んでいても、
いつも不安だったこと。
そして、
本当の自分を誰かに知ってもらいたかったこと。
だけど、
知られてしまったら、
友達がいなくなってしまうんじゃないかと思って、
誰にも言えなかったこと。
すべてを聞いたあと、
ピョンはやさしく笑って言いました。
「ねぇ、サリー。
私はあなたの黒い毛ってステキだと思うわ。
なんだか首飾りみたいで、
とってもおしゃれ。
それに、
本当の友達ってね、
そのままのサリーを好きでいてくれるものよ。
サリーの首が黒いだけで、
いじめたり嫌ったりする子なら、
それは本当の友達じゃないわ。
サリーがそれでも、
仲良くするために自分の首を塗り続けるなら、
それでもいいけれど。
だけど・・・」
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