2014年6月26日木曜日

子供の嘘

育自セラピスト田島寿実代です。
子供が初めて嘘をついた時、「おっ、きたぞ!」と思いました。
それは、子供が小学校4年生の時、近くの店にお菓子を買いに行くと言って、校区外のショッピングセンターに一人で自転車で行ったというものです。
嘘をついて、一人で自転車を走らせた子供の気持ちはどんなだったでしょう。
ドキドキ、ワクワク、一人でできるんだという自信とちょっぴりの不安。今までの世界から一歩足を踏み出し、冒険する気分だったのではないでしょうか?
その日は何気ない顔で帰ってきましたが、数日後、自分でもその達成感を話さずにはいられなかったのでしょう。「実は・・・」と言ってきました。
もともと慎重な性格の子だったので、私は子供の成長になんだかうれしく、
「へえ、すごいね! でも無事に帰ってこられてよかったよ。」と声をかけました。
親に叱られなかったので安心したのか、その後もちょいちょいと嘘をつき、あちこち遠出するようになりました。時には友達と示し合わせて行くことも。
そのうち親もこれは嘘っぽいぞというのが見破れるようになってきます。
でも、嘘をつくたびに子供が自分の世界を広げ、自信を深めているように感じたので、心配なことは注意、約束させて、後は様子を見ることにしました。
これを読んで、首をかしげる親御さんがいるかもしれません。
「私に嘘をつくことが許せない」というお母さんの話をきいたこともあります。
許せないときは叱ってもいいと思います。許せないんですから。
その中には、お母さんの心配や愛情が入っているのだと思います。
私の子供もこれから思春期を迎え、親が納得しがたい嘘をつく時も来るだろうと覚悟しています。でもその時に、なぜこの子はそんな嘘をついたのだろう、どんな気持ちだったのだろうということに思いを巡らす余裕を持っていたいなと思っています。

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